最初の数年が基準!看護師の第一歩

ベテラン看護師から若手看護師へのアドバイス

サイトについて

aboutme今年で22年目になる看護師です。端から見ると「ベテラン」ということになるのでしょうか?院内の若手の指導や関連の看護師養成施設で臨時講師をしたりすることもありますが、私自身まだまだ発展途上と思っていて、日々勉強をしています。そんな立場から自分の勉強と若い看護師へのアドバイスを兼ねて、普段あまり言えないこともまとめてみました。

看護師としての第一歩

看護師としての第一歩

現在、若手看護師を取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。医療の高度化や複雑化などにより、看護学生が覚えなくてはいけないことは増える一方です。そのため、基礎教育の現場では講義と学内実習ばかりで、直接患者さんにかかわるような実習教育が十分になされていない実態があります。そういった教育現場とは裏腹に、臨床現場では、患者さんの高齢化などにより、複雑な問題を抱えている人が増えています。疾患は心筋梗塞だけといった60歳代の患者さんなどは少なく、90歳代の認知症で足病変もあり脳梗塞もあって、というようにさまざまな疾患を抱えた患者さんが増えているのです。教科書に載っているような症例は、臨床現場ではほとんどないといってもいいくらいです。今後も基礎と臨床の乖離はどんどん大きくなっていくことでしょう。


看護師としての第一歩が看護の基準になる

ということは、「新人看護師である最初の数年間が、看護師としての看護の基準となる」のです。看護学校では看護の基礎を勉強しますが、臨床現場では、それをどう応用するかというのが看護師としての第一歩となるのです。このため、新人看護師がどういった施設に入職して働くかによって、それぞれの将来は大きく変わります。卒後研修や安全管理が十分でない病院に入職してしまった場合、それが看護の基準となってしまいますので注意が必要です

一人前の看護師になるためには

こうして第一歩を踏み出した新人看護師が一人前になるには、自らの殻を破って成長することが大切です。何事にもチャレンジ精神を持ち、他人と真剣に向き合い、時には対立して、人と意見を交わすことで、患者さんを看ることができるようになるのです。また、自らの生活を磨き、自立することも必要です。看護師として一人前になるには、最低でも7年の臨床経験が必要と思われます。そのころ、ちょうど結婚や出産などと重なることがあります。これは次のステップやキャリアについて考える機会となります。

看護師としてのキャリアを考える

最近は、子育てをしながら働ける職場環境が整ってきています。そのことに甘え、つい看護師としての自分を磨くことを忘れがちになってしまう人も。しかし、この時期は、あえて自分に厳しく向き合い、自らを磨いてください。そして、子育て後のキャリアについて考えておきましょう。将来、管理職を目指すのか、ベテラン看護師としてリーダーシップを発揮するのか、どういった働き方をしたいのか、目標はなんなのかをじっくり考えましょう。そして、看護師として一生成長し続けるという意識が大切です。