通常業務だけじゃない看護師の役割とは

ベテラン看護師から若手看護師へのアドバイス

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aboutme今年で22年目になる看護師です。端から見ると「ベテラン」ということになるのでしょうか?院内の若手の指導や関連の看護師養成施設で臨時講師をしたりすることもありますが、私自身まだまだ発展途上と思っていて、日々勉強をしています。そんな立場から自分の勉強と若い看護師へのアドバイスを兼ねて、普段あまり言えないこともまとめてみました。

看護師の役割とは?

看護師の役割とは?

私たちが病気や怪我をしたときに、優しくサポートしてくれる看護師の存在は、大きな心の支えでしょう。そんな看護師とは、「保健師助産師看護師法」において、厚生大臣の免許を受けて、傷病者もしくは、 褥婦に対する療養上の世話又は診療の補助をなすことを業とする者をいいます。患者に一番近い存在として、注射などの医療補助や医師と患者の橋渡しをするなどの通常業務だけでなく、手術の時や感染症発生の緊急事態の時、病院以外でも災害の時など色々な場面でその役割を求められています。


手術時の役割

手術は患者が精神的に大きな負担を感じるものです。そのため看護師も患者のケアに気を付けなければいけません。手術の日が決定し、その手術が開始されるまで、患者の体調の変化に注意し、心のケアに努めなければいけません。手術当日には、手術に向けての前投薬など投与や服用の目的の説明や確認、手術に適した服装など、手違いのないように準備をします。ここで注意しなければいけないのは、患者の取り違えがないようにしっかりと確認することです。手術をサポートする看護師に引き継ぎを行う時は、患者の氏名、年齢、血液型、病歴、アレルギーの有無など、間違いのないように気をつけます。

感染症発生の緊急事態時の役割

感染症発生の緊急事態時には、感染症の拡散(アウトブレイクやパンデミック)の危険性を念頭に、感染を最小限に止めるよう患者のケアに気を付けます。また、伝染性ウィルス(インフルエンザなど)や、結核、針刺し事故など予想できるトラブルをまとめたマニュアルを作成し、それらを医療従事者に周知、対応を徹底させるなどの措置をとります。感染症は院内感染が心配されますので、外来など多くの人が出入りする場所では、医療従事者が感染の媒体となる可能性もあります。それを防ぐためにも、医療従事者の徹底した手洗いや消毒など感染予防が重要です。

災害時の役割

緊急の災害時に備え、巡回診療に使用する機材や薬品のチェックや準備、二次災害や避難所生活での環境、防疫、疾病問題に対する資料の作成などを行います。被災地では急性期の患者の手当や処置が優先されますが、その後は避難所生活を送っている人たちの精神的なケアも行う必要があります。そのためには、看護師は災害時での急性疾患に対処するための知識とスキルを身に付けておくことが重要です。
このように、看護師は、さまざまなシーンでの活躍を期待されているのです。