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今年で22年目になる看護師です。端から見ると「ベテラン」ということになるのでしょうか?院内の若手の指導や関連の看護師養成施設で臨時講師をしたりすることもありますが、私自身まだまだ発展途上と思っていて、日々勉強をしています。そんな立場から自分の勉強と若い看護師へのアドバイスを兼ねて、普段あまり言えないこともまとめてみました。
医療の世界は、日々進化しています。それは、看護においても同じです。看護技術の進化にともない、看護知識も増える一方で、新しい看護知識や技術は多岐にわたるのです。昨日まで行っていた処置方法や予防方法などが、次の日からは、注射の仕方1つをとってもまったく別の方法となることも珍しくないのです。また、医療器具や医療機器、治療方法も新しいものが次々と入ってくるので、その使い方や注意点など、その都度覚える必要があるのです。そのため、看護師は一生勉強を続けて行かなくてはいけない仕事といえるのです。
この新しい知識を巡って起こるのが、若手看護師とベテラン看護師の確執といえるでしょう。若手看護師は、新しいものを取り入れることに積極的で、その知識や技術をどんどん吸収していきます。その一方で、ベテラン看護師は、新しいものを受け入れることに消極的で、今までのやり方を続けようとする傾向にあります。そのため、若手看護師とベテラン看護師の間に、大きな考え方の違いが生まれ、トラブルの原因となってしまうのです。これは、人間関係の悪化に繋がり、イジメや嫌がらせが起こったりします。最近では男性看護師も増えていますが、まだまだ女性社会なのが看護師の世界です。
看護師の退職理由BEST5を見ると「1位:人間関係の悩み」「2位:上司への不満」「3位:労働環境への不満」「4位:給与への不満」「5位:仕事内容への不安」となっており、人間関係に関するものが1位と2位を占めています。それほど、職場での人間関係というものは、それぞれにとって大きな問題だということが分かります。医療現場において、人間関係の悪化は、医師や看護師同士の連携がうまくいかず、仕事がスムーズに進まなくなります。そして、最悪なケースとして、医療事故に繋がってしまうのです。一番大切な患者さんに被害が出てしまう前に、人間関係の問題は、早期の解決が望まれます。
解決法としては、「みんなに合せて悪口を言わない」「あいさつや約束を守る、礼儀を心がける」「自慢やのろけ話などはしない」「相手の意見に強く否定しない」などがあげられます。病院によっては、男性看護師を登用することによって、女性同士の人間関係悪化を回避するなどの措置を取っているところもあります。また、勉強するなどして、自らの技術や能力、知識の向上を目指し、1人でなんでもこなせるようになっておくことも有効です。業務をパーフェクトにこなしていれば、嫌がらせなどの矛先が自分に向きづらくなります。